防災・被災対応

マンション暮らしにとって理想の非常食とは?

今回は備蓄場所を含めた家庭における「非常食」とは?をテーマにまとめます。
賃貸マンションを管理する中で、住人さんとの防災イベントを通して実感したことであり、また実際に我が家で2016年から行っていることですので、参考にしていただければ幸いです。

01:00​ 問題点① 保管場所が足りない
01:40​ 問題点② 備蓄量は○日分? 7日分では足りない
03:40​ 首都圏、都市型の被災について
07:30​ マンションで被災した場合の真実
08:50​ 首都圏、都市型の被災の真実
09:50​ 解決策概要
10:30​ 非常食同様に大切なもの
11:15​ 基本的な運用方法
14:50​ 「非常食」を点検する話
17:30​ 「賞味期限ノート」について
18:45​ 「非常食」選びのポイント

前提条件:保管場所(備蓄スペース)に限りあり

マンションの専有部、住人さんの住戸の中に占める防災関連の置き場所について、私自身の経験で考えると、非常食や防災グッズを収納するスペースは「ごくわずか」または「ほとんどない」というのが実情です。

分譲マンションの場合、共有部に備蓄スペースを設けていたとしてもすべての住人が被災生活を過ごすために充分であるかどうか、その内容を把握している方がどれだけいらっしゃるでしょうか。さらに、避難所に行けば食料が備蓄されている、もしくは食料がすぐに配給されると思っているとすれば、それは大きな勘違いだとお伝えしておきます。

避難所の備蓄の状態や被災時の運営についての詳細は、他の記事でご説明するとして、自分で自分の身を守るための非常食。「マンション暮らしにとって理想の非常食」とはという本題に戻ります。

限られた家の中のスペースで、いかに非常食を備蓄するか

まず確認したいのが、備蓄場所(備蓄スペース)の問題です。
3日〜7日間分の食品×人数分を家庭備蓄「が望ましいといわれている」中、飲料水も含めた食料と災害用トイレやカセットコンロなどの調理器具、薬や避難用ヘルメットなどさまざまな防災グッズを限られたスペースに収納する必要があります。

過去の被災者の経験談で注意すべきは、被災後、救援物資が手に入る状態になったとしても、供給される食品の内容は選べないということです。
例えば、乳児のためのミルクや離乳食を避難所で配られるようになるまで、お子さんを待たせておくことが可能でしょうか? 糖尿病などの疾患で食べ物が制限されている人は、食べ物を選べなくなることで病状が悪化する可能性はありませんでしょうか? 歯が悪い人や治療中の方が食べられる柔らかいものを必ず配給してもらえるでしょうか? 復興がはじまり次第、コンビニで購入することが可能になるでしょうか?

つまり、3日〜7日間分という量の問題だけでなく、自分やご家族が食べている「常食」の食品備蓄が多ければ多いほど安心なのです。

液体ミルク

介護食品

「ローリングストック」が基本だが、それだけでは持続的ではない

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防災 非常食は消費が鍵。家族で育てる「賞味期限ノート」

以前の私の家庭(台所)を覗いてみましょう。

非常食を買います。賞味期限が来ます。食べます。消費するのが大変です。
余ります。捨てます。それではもったいないので食べようとします。
いろいろ調理します。飽きます。非常食に対してネガティブなイメージを持ちます。

非常食を買います。賞味期限を過ぎて発見されます。

しばらく非常食を買うのを躊躇します。

防災についてメディアに取り上げられます。非常食を買います。

00:00​ 「賞味期限ノート」作りのきっかけ
03:00​ 「賞味期限ノート」の作り方
03:30​ 「賞味期限ノート」管理者はだれがいいか?
05:30​ 「賞味期限ノート」を実際に作ってみよう
11:40​ 「賞味期限ノート」運用のポイント

非常食の備蓄は「消費」が鍵

いかに順序よく消費していくかが、非常食を充実させ、常に賞味期限・消費期限中に入れ替えるかの鍵を握ります。

そこで提案したいのが、「賞味期限ノート」です。

家族一緒に育てる賞味期限ノート

家族で一緒に記録していき育てることが、継続する鍵です。
ご家庭内で一番苦手な人、例えば旦那さんやお子さんなど、最初は興味がない人を巻き込んではじめるのが継続のコツです。
この写真は、賞味期限ノートの書き方を大人たちに説明しているお子さんの様子です。

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