防災 非常食は消費が鍵。家族で育てる「賞味期限ノート」

以前の私の家庭(台所)を覗いてみましょう。

非常食を買います。賞味期限が来ます。食べます。消費するのが大変です。
余ります。捨てます。それではもったいないので食べようとします。
いろいろ調理します。飽きます。非常食に対してネガティブなイメージを持ちます。

非常食を買います。賞味期限を過ぎて発見されます。

しばらく非常食を買うのを躊躇します。

防災についてメディアに取り上げられます。非常食を買います。

00:00​ 「賞味期限ノート」作りのきっかけ
03:00​ 「賞味期限ノート」の作り方
03:30​ 「賞味期限ノート」管理者はだれがいいか?
05:30​ 「賞味期限ノート」を実際に作ってみよう
11:40​ 「賞味期限ノート」運用のポイント

非常食の備蓄は「消費」が鍵

いかに順序よく消費していくかが、非常食を充実させ、常に賞味期限・消費期限中に入れ替えるかの鍵を握ります。

そこで提案したいのが、「賞味期限ノート」です。

家族一緒に育てる賞味期限ノート

家族で一緒に記録していき育てることが、継続する鍵です。
ご家庭内で一番苦手な人、例えば旦那さんやお子さんなど、最初は興味がない人を巻き込んではじめるのが継続のコツです。
この写真は、賞味期限ノートの書き方を大人たちに説明しているお子さんの様子です。

賞味期限ノートの作り方と使い方

小学4年の彼女が説明してくれた順に、作り方と使い方をご説明します。

  1. ○年○月をきりのいいところまで書いていく
  2. 品名、何個、○年○月○日、どこに入れるかを書く
  3. 食べ終わったものは線で消す
  4. 賞味期限がせまってないか小まめに確認する

賞味期限ノートを作ってから習慣になり、防災のためにいいと思います。

1. 賞味期限ノートを整える。年月を書く

1ページにひと月(写真の場合、紫色の文字)、もしくは、1ページに上下ふた月、すべてのページに年月を振ります。
書き込んでいくと空白のページができる場合もありますが、次の賞味期限・消費期限が視覚的・感覚的に分かるので、ノートを準備した段階で書き込んでしまいます。

当初、子どもに賞味期限ノートの作成を任せたとき、ノートがもったいないなぁとか考えたのですが、結果的にこの方法がよかったと思っています。
ご家族がいらっしゃる方は、相談しながら作成してください。

2. 品名、数量、期限日付、収納先を記入

まずは、家にある非常食をテーブルの上に出して、ひとつひとつ賞味期限・消費期限を確認します。

記入するページは、期限日付のページです。

品名は厳密でなくてもOKで、それが何かが分かれば構いません。米なのかスープなのか。

数量をお忘れなく、ページが月単位なので、期限日付は分かれば年月日まで記入します。

収納先は迷わない程度に記入します。

レベルアップの方法
加熱が必要なのかどうかの情報を追加するとか、後で見返すための評価を記入するということが考えられます。

3. 定期的にチェックする

食卓の近くに置き定期的なチェックを心がけたいところですが、忘れがちです。そこで、賞味期限ノートを手にする機会を増やす方法をお伝えしましょう。

a. 記録する品目を増やす
防災食・非常食として販売されているものに係わらず、賞味期限が3ヵ月を超える食品を記入するというルールを作ると、賞味期限ノートに記入する頻度が増えます。ただし、乾麺やよく使う缶詰、調味料は除きます。
逆に、お中元お歳暮のいただき物(ちょっと高価なもの)や、小分けのお菓子、冷凍庫の中のものにも範囲を広げて、記録する頻度を調整してください。

b. 購入したら収納する前に記入する
一度収納してしまうと、賞味期限ノートには記入しません。片付けたい気持ちを抑えて、まず記入してください。

4. 食べ終わったものを線で消す

期限が近づいてきたら、目に付く場所に取り出して、消費を促すようにしましょう。

一般的に勧められているように、非常食を食べる日を作って召し上がってもいいですし、何回かに分けて食べてもいいと思います。

まとめ

2016年10月 おでん(冷蔵)2こ 2016.10.5
ここからはじまった賞味期限ノートは、現在2冊目です。
ノートに書かれた文字は家族の記録でもあるので、懐かしく思いながら見返すことができます。

賞味期限ノートに記載する食品を一括購入しない

4年超の経験ではじめた当初から変わったことは、
①はじめて食べる商品は少なめに購入する
②ひとつの商品を一度に大量に購入せず、小まめに消費して小まめに購入する
また、私の家庭の場合、非常食をメインに消費するのは私の役目です。できればひとりに集中するのではなく、みんなで消費する。みんなが消費しやすい非常食を備蓄するなどの工夫が必要です。

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